アイデアを得る、インスピレーションについて
良いアイデアを、どうすれば得ることができるのか?
新しく何かを産み出す創造的な仕事では、アイデアが重要です。以前に、キュレーターが最も重要視されるのはアイデアだと説明しました。
では、良いアイデアをどうすれば得ることができるのでしょうか。誰でも良いアイデアを得る方法はあるのでしょうか。
アイデアのインスピレーションを得るには、幅広いインプットしかない
アイデアを得ることは謎に満ちており、インスピレーションと呼ばれるものです。日本語訳は「ひらめきや思いつき」あるいは「霊感」です。
昔の人は、インスピレーションをどう捉えていたのでしょうか。
ギリシャ神話では、インスピレーションや無意識の底からほとばしる創造性は、9柱の文芸のミューズークレイオー(歴史)、タレイア(喜劇)、エラトー(抒情詩)、エウテルペー(歌)、ポリュムニアー(音楽)、カリオペ―(叙事詩)、テルプシコラー(舞踊)、ウーラニアー(天文)、メルポメネー悲劇)ーのひとり、または全員からくるものだと信じられていた。
次は、もう少し新しく、18世紀の哲学者ジョン・ロックが提唱した考え方です。
人間の心は複数のアイディアをつなぎ合わせることができる。あるいは少なくとも共鳴するアイディアを認識することができる。
結局、よく言われるようにインプット情報を増やせば、さらに、インプット情報を自分の専門知識だけでなく幅広くすれば、インスピレーションを得られる可能性が高くなるかもしれない、としか確かなことはありません。
できるだけ多くの展覧会とアートプロジェクトを体験し、他のキュレーター、学者、そしてアーティストとの対話ーダンス、演劇、建築、デザイン、ファッション、科学、政治ーすなわち全ての領域の芸術表現とメディアを横断するーに関わらなくてはならないのである。
引用は全てエイドリアン・ジョージ『The Curator's Handbook』
ここの部分は、僕の中にはぼんやりとしたイメージがあり、古代ギリシャの考え方のように、アイデアやコンセプトを得るための「現代のリベラルアーツ」といった体系が定義できるのでは?と考えています。
また、アイデアを得る方法は色々な人がチャレンジしていて、世間には発想法が溢れています。自分の一押しはSystematic Invention Thinkingです。
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インスピレーションは、人間の脳における最大価値であり謎の1つ
今日は、キュレーターにとって最も大事なアイデアを得る方法を紹介しました。
インスピレーションは人間の脳における最大価値であり謎の1つです。もし、AIがインスピレーションを得ることができれば、人類を超えた存在になるでしょう。
次回は、アイデアを形にしていくキュレーターの仕事を紹介します。
キュレーターの企画力に興味があるなら、これもおススメ!
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