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日本人にとって、「集団でする遊び」は「遊び」ではない

ワークライフバランスとは、通常、仕事と遊びのバランスの事と言われています。

 

でも、日本人の場合は少し意味が違います。

日本人にとって、仕事と遊びのバランスとは?

仕事と遊びのワークライフバランスが重要と言われ出してから、もう随分と年月が経ちました。

 

ただし、日本人の場合は、集団と独りのバランスに事実上なってしまいます。それだけ、たとえ遊んでいても集団でいる事は、気が抜けなくて息が詰まる、どこか緊張を強いられる感じです。

 

今日は、日本人の「遊び」について、考えていきます。

 

集団だと、「遊び」も心からは楽しめない

最近はどこも人不足で、新卒を採るのが大変だそうです。企業の会社案内を見ても、本当にあの手この手という感じです。仕事の紹介だけでなく、金曜の定時後に幹部も加わって会社のラウンジで飲み語らったり、運動会やカルチャーセンターもどきのイベントやっている写真も紹介されています。

 

恐らく「僕たち仕事一本槍ではなく、こんな楽しい事もやってま~す」と言いたのでしょう。ただ、本人たちが楽しそうにすればするほど、見ていて何だか痛々しい感じがします。

 

山本七平は「無所属の時間」で、「日本の伝統的な正統派道楽は、原則として一人である」と主張しています。

 

続いて、こんな事を言っています。

われわれの社会には、「ルールを厳守する団体競技を楽しむ」という「遊び」は発生しなかった。個人主義の国では、高額の負担と厳しい人為的ルールを自らに課して自らそれに参加し、同一ルールという連帯の下に、ある目的を達成することが「遊び」になりうるであろうが、社会全体が、各集団が団体競技のようにチームワークを組んで熾烈な競争をする社会では、こういった競技における絶対的な所属の時間は「遊び」にはなるまい。日本人の「遊び」すなわち道楽は、元来、これと逆方向のはずである。
(中略)
「遊び」が必要だといってまた西欧のまねをしたら、ますます「遊び」がなくなってしまうであろう。

山本七平「道楽」 PHP文庫「無所属の時間」より

 

日本人は、「和を乱すな」と子供のころから言われ続けて育つため、仕事であれ遊びであれ、集団で1つの事をする時は、どこか気を抜けず心の底から楽しいと感じる事は出来ないのでしょう。

 

集団で何かを一緒にすることは、すべて仕事

今回は、「日本人にとって、集団で何かを一緒にする事はすべて仕事」という考えを紹介しました。
最近、ますます余裕が無く、ギスギスした雰囲気の世の中になってきている気がします。バランスをとるために、結婚もせず、子供も作らず独り身が増えたのも、そんな事が原因かもしれません。

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