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「問題解決」を急がなくなる - カール・ロジャーズを探して(9)

ロジャーズ自身が語る「これまでのカウンセリングを通じて学んだ事」 その4

 

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初めてカウンセリングを受ける

先日、子供の事で悩みがあり、初めてカウンセリングを受けました。カウンセラーなのに子供の事となると無力で、どうしていいか全然分かりません。フラストレーションばかりが溜まります。

 

知ってる人に紹介してもらおうか、とも思ったものの、なんか気が進まず、勤めている会社の外部カウンセリング制度を利用しました。カウンセリング代は会社持ちで無料です。結構需要が有るのか、先月申し込んだものの予約がいっぱいで、当月になりました。

 

受けてみて感じたのは、「カウンセリングと問題解決の関係」です。

 

ムリに「問題解決」を急ぐ気持ちがなくなる

正直、子供についての悩みなので、どういう展開になるのか自分でも良く分かりませんでした。ただ、カウンセラーの人が子供への対応方法を提案してきたりして、終了後は違和感が残りました。別にカウンセラーに問題解決案を考えてもらおうと思って、カウンセリングを希望したわけでは有りません。

自分や他人の中のリアリティーにオープンであるほど、より急いで「問題を解決しよう」と望まなくなった自分を発見した

こうロジャーズは学んだことを書いています。ゴールを設定したり、型にハメたり、操作したり、あるいはこうして欲しいと自分が思う事をクライエントに強制しなくなり、クライエントが自分らしくあるようにするようになった。彼はこれを東洋的と書いてます。

 

クライエント自ら気付くまでカウンセリングを続けるロジャーズのアプローチは、米国の保険適用に合いません。そのため、彼の学びとは真逆の療法が主流となります。

非常にパラドックスな事だが、自分らしくあろうと思ったら、自分が変わるだけではなく、自分に関連する他の人たちも変わっている。少なくともこれは自分の経験の鮮明な部分であり、人生で最も深い事の1つである。

今の状況の良し悪しは分かりません。今一度ロジャーズのこの言葉に、静かに耳を傾けてみたいです。

 

 

引用は全て「This Is Me」の抄訳です

 

カウンセリングは、人生相談とは違う

ロジャーズは本当に温かい目でクライエントを見つめ、また変化を望んでいたことが分かります。ムリやりクライエントを変えるために「問題解決」を急いでも、結局変わらないと経験から学んだのでしょう。

 

自分の初めてのカウンセリング経験も、カウンセラーが親身になって子供の問題を考えてくれているのは痛いほど伝わってきましたが、別に「人生相談」に来たわけでは有りません。 

 

なあんて、先輩の産業カウンセラーに対して生意気なことを書いてしまいました。 

 

ロジャーズが学んだ事に興味があるなら、これもおススメ!

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今日紹介した本です

翻訳本は上下2冊に分かれるようです。

   

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