GORECKI / Symphony No.3
グレツキ
どのジャンルにも、似たような扱いを受けている音楽が有ります。ジャズではフリージャズ、ロックではアバンギャルド、そしてクラシックでは現代音楽です。いずれも『訳が分からない』や『アーティストの単なる自己満足』といった評価で殆どの人は聴きたがりません。
現代音楽は、12音階が出てきて調性を捨てた所から、誤りが始まった気がします。何だか小難しい理論があるとは思うものの、全然聴く気がしない、1曲聴くのも何かの修行のようです。
そんな中では、この曲は珍しくヒットしました。まさに、世紀末のレクイエムとも言える、現在音楽らしくない美しさを持った曲です。
第一楽章は恐ろしく静かに始まります。そのままドラマチックな盛り上がりも無く、何度も主題が繰り返されます。不協和音や無調が多い現代音楽の中では、確かに綺麗な曲調を持っていて非常に聴きやすいのですが、ヒットしたのが不思議なくらい地味な曲です。刺激に溢すぎた環境にストレスを覚える疲れ切った現代人のニーズにすっぽりはまったのでしょうか。繰り返しを聴いていると心が安らぐというか妙な心地良さを感じます。
途中女性ボーカルが入る所が唯一パターンが破られる所です。女性ボーカルも主題と同じ位静かな唄い方です。まるで戦争の後の廃墟で戦争の愚かさを嘆くというような近未来のSFっぽい光景が何故か浮かんできます。二楽章、三楽章も盛り上がらないという基本は同じながら、歌がメインとなるため繰り返しの効果は一楽章よりも薄れます。
ポピュラーな現代音楽に興味があるなら、これもおススメ!
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