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墨絵のような現代音楽

 

In a Landscape

JOHN CAGE ジョン・ケージ

 

芸術を解する力がほぼ無いので、キュビズムと呼ぶらしいピカソの絵を見ても全然良いとは思いません。音楽では、現代音楽の巨匠と呼ばれる「不確定性の音楽」「偶然性の音楽」のジョン・ケージも同様です。

 

ところが、青の時代と呼ばれる若い頃のピカソの絵は、とても気に入りました。本当に楽器を弾くのが素人同然な為に演奏が下手なパンクロックとは違います。やっぱり何か意図があってワザとああいう訳の分からない絵を描いていたのが分かります。

 

このアルバムのジョン・ケージの曲を聴くと、ピカソと同じ感想を持ちました。シンプルで美しいメロディ、可愛らしい印象すら与える小曲です。とくに、1曲目のIn A Landscapeは傑作です。まるで墨絵のような印象を与える曲です。その他、ジョン・ケージが「発明」した、たまにガムランのようにも聴こえる不思議な音色のプリペアド・ピアノの曲もあります。

 

どうしてこのアルバムのような曲をもっといっぱい作ってくれなかったのでしょうか?普通の音楽を作り続けるのに、飽きてしまったのかもしれません。