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大昔の日本人は、どう世界をとらえたか?空間編その1

 

英語のEAST、日本語ではなぜ東(ひがし)と呼ぶのでしょうか?

日本人の空間認識とは?

 

わたしたちは3次元の世界に住んでいます。4次元は+時間と言われており、タイムトラベラーがよくSFでは登場します。超ひも理論は10次元以上あるという説らしく、こうなるともはや想像もできません。

 

私たちのご先祖様は、3次元の世界、縦と横をどう認識していたのでしょうか。

 

今回は、日本人の方角ほうがくに関する認識を、語源から見ていきたいと思います。まずは、東です。

 

東は、日の出と大いに関係あり

私たちの生活に、太陽は欠かせない存在です。地球の回転を知らなかった昔の人は、沈んだ太陽がまた昇ってくれるのか、本当に心配だったと思います。朝日が昇るのは、一日の始まりと大きな希望を人々に与えたと思います。

  

ですので、東が「太陽が昇る場所」と関係があるのは、ほぼ世界中の民族が同じ発想です。大野先生の「日本語をさかのぼる」によると1. 「夜明け」「朝」「日の登る方向」、2. 「前」「正面」の大きく2つに分かれるそうです。

 

2.は少し不思議ですが、以下の説明を読むと納得です。

待ち望んだ朝の光が厳粛にのぼり始めた時、人々は東に向く。人々がその方向を、前面、または正面と把握する事も自然である

では、日本語はなぜ「ヒガシ」と言うのでしょうか?

ヒガシの古形は、ヒンガシであり、さらに古くはヒムカシで、これは「日・向カ・シ」の複合である。シは風の意で、

(中略)

シは息とか風の意から、方向をいうようになった語で、「ヒ・ムカ・シ」は「日に向く方向」つまり東の意である。

すべて、大野晋「日本語をさかのぼる」から引用

 

 これは分かり易く、誰が呼んでも納得だと思います。地球上に色々な人種・民族がいても、みんな「東」に関する認識は同じと言うのは、何となく「繋がっている感」があって良いですね!

 

「東」は、人類共通の認識だった!

 今日は、日本人の方向に関する認識を考えるために、まずは「東」をとりあげました。

 

日本語は、意外なほどその語源が不明な場合が多いです。世界最古の物語である「源氏物語」を生んだ国なのに、自分たちの語源が謎だらけというのは本当に不思議です。

 

今日の「東」に続き、次回以降は、残りの西南北も見ていきたいと思います。

 

語源で知る、昔の日本人の空間認識

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